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勝山 仁哉; 山口 義仁; Li, Y.
Proceedings of 26th International Conference on Nuclear Engineering (ICONE-26) (Internet), 6 Pages, 2018/07
過酷な条件下における原子炉機器の破損挙動を評価するための手法の整備が重要となっている。我々は、有限要素法を用いて、高温下における機器のクリープ変形及び損傷挙動を評価するための手法の整備を進めている。本研究では、COSSALベンチマーク解析の一環として、我々が整備したクリープ損傷評価手法の検証を行うことを目的に、大型管状試験体に対する損傷評価を行った。その結果、材料の損傷を考慮したクリープ構成則が最も精度がよいことなどを示した。
竹田 武司; 橘 幸男; 中川 繁昭
JAERI-Tech 2002-091, 45 Pages, 2002/12
HTTR(高温工学試験研究炉)の中間熱交換器(IHX)は、ヘリウム/ヘリウムの熱交換器であり、高温ガス炉の核熱利用を将来実証するうえで重要な機器である。IHXの熱容量は10MWであり、ヘリカルコイル状の伝熱管を96本有している。IHXの構造設計では、内部構造物のうち、ハステロイXR材である伝熱管,内筒等に対して弾クリープ解析を実施している。HTTRの出力上昇試験の中で、原子炉スクラム時におけるIHX内の冷却材温度変化は設計時の想定より早いことがわかった。そこで、出力上昇試験で得られた冷却材温度データに基づき、想定した高温試験運転で全出力(30MW)からの原子炉スクラム時の冷却材温度変化が、IHXの伝熱管,内筒下部レジューサの構造強度に及ぼす影響について調べた。その結果、寿命期間中(10h)の累積クリープ主ひずみ,累積クリープ疲れ損傷係数は、「高温ガス炉第1種機器の高温構造設計指針」に定められた制限値を満足していることを確認した。
茅野 栄一; 丸山 結; 前田 章雄*; 原田 雄平*; 中村 秀夫; 日高 昭秀; 柴崎 博晶*; 湯地 洋子; 工藤 保; 橋本 和一郎*
Proceedings of the 7th International Conference on Creep and Fatigue at Elevated Temperatures (CREEP7), p.107 - 115, 2001/06
高温、高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性の評価を目的とした配管信頼性実証試験計画では、配管の口径や材質、試験条件等を変えた破損試験を実施し、種々の試験データを取得している。試験と並行して、試験後解析は汎用有限要素法解析コードABAQUSを用いて行っている。原子力用SUS316冷間引抜管と蒸気発生器伝熱管を用いた試験の解析をまとめた。これらの解析では本計画で作成した3次クリープ域を考慮したクリープ構成式を用いた。冷間引抜管の試験結果とシェル要素を用いた3次元解析の結果は試験結果と比較して、外径増加量は過小評価となり、破断時間が長くなる傾向が見られた。シェル要素とソリッド要素を用いた2次元解析から、この差異はシェル要素に起因することがわかった。蒸気発生器伝熱管の解析では、ソリッド要素を用いた2次元解析を実施し、破断時間が実験結果と良く一致した。
茅野 栄一; 丸山 結; 湯地 洋子; 柴崎 博晶*; 中村 秀夫; 日高 昭秀; 工藤 保; 橋本 和一郎; 前田 章雄*
JAERI-Conf 2000-015, p.303 - 308, 2000/11
日本原子力研究所では、高温、高圧条件下での原子炉冷却系配管の健全性を評価するために配管信頼性実証試験(WIND)計画を実施中である。WIND計画ではこれまでに配管の口径や材質、試験条件等を変えた破損試験を実施し、種々の試験データを取得してきた。これと並行して、実施した試験の試験後解析を行い、解析モデルの適用性を検討してきた。WIND計画で実施されたいくつかの配管破損試験の事例を提示する。さらに、それらの1つである原子力用SUS316冷間引抜管を用いた小口径配管試験の試験後解析を実施した。この解析では3次クリープ域を考慮した構成式を用いた。2次元モデル及び3次元モデルの解析結果の提示、及び試験結果との比較を行った。2次元解析の結果は、配管外径の膨張履歴や試験後の外径と肉厚を良好に再現した。3次元解析の結果は、過小評価ではあるものの、破損時間は推定誤差範囲内に収まった。
國富 一彦; 竹田 武司; 篠崎 正幸; 大久保 実; 丸山 茂樹*; 小池上 一*
日本原子力学会誌, 37(4), p.316 - 326, 1995/00
被引用回数:1 パーセンタイル:17.52(Nuclear Science & Technology)高温工学試験研究炉(HTTR)の中間熱交換器(IHX)は、10MWの熱交換能力を有するヘリカルコイル型のヘリウム-ヘリウム熱交換器である。IHXは原子炉から輸送された950Cの1次ヘリウムガスと熱交換して、最高905Cの2次ヘリウムガスを得るため、ハステロイXR製の伝熱管等の内部構造物は、常時約930Cのクリープ域で使用する。これらは、原子炉の1次系バウンダリを形成しており、弾性解析に基づいた設計方法では必要な安全余裕を確保できない。そこで、初めて、本格的にクリープ解析を導入して構造設計を行った。本報は、クリープ解析に基づく構造設計の方法及び結果を示したものである。この結果、HTTR10万時間の寿命期間中の内部構造物のクリープひずみ及びクリープ疲労損傷は、運転初期の数サイクルで急速に増加するものの、その後は穏やかに増加し、制限値を超えないことを明らかにした。
國富 一彦; 篠崎 正幸; 大久保 実; 小池上 一*; 丸山 茂樹*
Proc. of ARS 94 Int. Topical Meeting on Advanced Reactors Safety,Vol. 1, 0, p.188 - 192, 1994/00
高温工学試験研究炉(HTTR)には、熱交換能力10MWで、950Cの1次系ヘリウムガスを2次系と熱交換する中間熱交換器が設置してある。中間熱交換器の内部構造物の温度は、通常運転時でも900Cを超えるため、内部構造物の構造評価は非弾性解析で行わなくてはならない。本発表では、(i)非弾性解析のための評価事象の選定方法、(ii)初期の数サイクルの解析結果から寿命末期のクリープ損傷を外挿する方法を中心に内部構造物の構造評価について述べる。また、内部構造物のうち高温ヘッダ部の評価結果を示す。
羽田 一彦; 武藤 康
Bull.JSME, 26(221), p.1839 - 1848, 1983/00
文献データを基にしてハステロイXのクリープ構成方程式を作成した。また、作成したハステロイXのクリープ構成方程式に対して感度解析を実施した。その結果、以下のことが明らかになった。(1)クリープ構成方程式が異なることによるクリープ挙動の差異は小さくなく、設定上配慮を要する。(2)ASME Boiler and Pressure Vessel Code Case N-47のクリープ・疲労損傷評価指針に従って累積クリープ損傷を求める際に、クリープひずみ曲線の平均値を記述するクリープ構成方程式による非弾性応力解析結果を用いる方法は、クリープひずみ曲線のばらつきに起因するクリープ損傷量のばらつきを考慮すると、安全側な評価を与える方法とは言えない。
渡辺 奈央; 菅原 隆徳; 西原 健司; 加治 芳行
no journal, ,
加速器駆動核変換システム(ADS)の設計において、加速器と未臨界炉心の境界をなすビーム窓は過酷な環境下で運用される構造物の一つである。特に、定格出力時におけるビーム窓の最高温度は500C以上になるため、クリープ損傷評価の必要性が指摘されていた。そこで今回、運転期間中に発生するクリープひずみを定量評価するための連成解析システムをANSYS Workbench上に構築した。本システムでは、ビーム窓を貫通する陽子ビームの強度やビーム窓周囲を流れる冷却材の状態などの境界条件を反映した詳細な結果を取得するため、粒子輸送解析コードPHITSによって得られた発熱分布をもとに、熱流動コードFluentで求めたビーム窓の温度分布を、構造解析コードMechanicalによるクリープ解析における境界条件として渡している。本システムを使用して、600日間の定格運転時における解析を実施した結果、運転後のクリープひずみは0.1%未満であることを確認した。